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研究開発を自動化する方法3選!導入すべき設備や現在の課題を解説!


研究室で日々実験をしているが、作業効率が悪いとお悩みの方もいるでしょう。本記事では研究自動化(ラボラトリーオートメーション)とは何かを解説し、自動化の手順や設備、導入によるメリットと課題を紹介します。研究作業を効率化したいとお思いの方は参考にしてください。


「研究自動化ってどういうことを指すの?」
 「ロボットやAIを使って研究開発を自動化できる?」
 「研究開発の自動化のメリットと課題を知りたい」


 近年、大学や企業などの研究・開発機関では研究自動化が急速に進んでいます。自分の研究所にも、自動化を取り入れたいとお思いの方もいるでしょう。


本記事では、研究自動化(ラボラトリーオートメーション)の概要やメリットと現状の課題を解説し、自動化の手順やおすすめの導入設備を紹介します。この記事を読むことで研究自動化とは何かが分かり、より効率的に研究作業を進められるようになるでしょう。

効率的に研究を進めたい方や研究自動化を検討中の方、導入設備にお悩みの方は、本記事をチェックしてください。



目次[非表示]

  1. 1.研究自動化(ラボラトリーオートメーション)とは
  2. 2.ロボットやAIで研究開発を自動化する方法3選
    1. 2.1.手作業を自動化し研究室以外からの研究を可能にする
    2. 2.2.実験データを一元管理する
  3. 3.研究開発を自動化するメリット
    1. 3.1.実験の再現性が向上する
    2. 3.2.テストコストが削減できる
    3. 3.3.人よりも高速で実験できる
  4. 4.研究自動化において導入すべき設備
    1. 4.1.人の手の代わりになるアームロボット
    2. 4.2.液体全体をしっかり混ぜる加圧プロセッサー
    3. 4.3.研究室全体を自動化する自動化システム
  5. 5.研究自動化の現状の課題
  6. 6.自動化した環境で効率的に研究しよう



研究自動化(ラボラトリーオートメーション)とは


研究自動化は「ラボラトリーオートメーション」とも呼ばれ、手作業で実施している研究開発において、ロボットやAI技術を導入して効率化する取り組みのことを指します。


研究自動化により、大量のデータを高速かつ細かく分析できるようになるのが特徴です。また、手作業により発生するミスや不具合の見逃しを防止できます。

これからの研究開発分野において自動化は、新たなテクノロジーの創出に貢献すると言われており、多くの研究者達が期待している技術だと言えるでしょう。




ロボットやAIで研究開発を自動化する方法3選


従来の研究開発では、担当者が地道に実験や分析を繰り返し、期待する効果が得られるかを調べる作業が行われていました。研究開発を自動化すれば、取り扱うデータ量が増え、より正確で緻密なデータ分析が可能になるでしょう。


ここからは、ロボットやAIを使用して研究開発を自動化する主な方法を3つ紹介します。



手作業を自動化し研究室以外からの研究を可能にする

研究の自動化により、これまで人の手で実施していた作業を機械で行えるようになります。

今までに使用していた機材をそのままロボットに操作させるようにすれば、投資も少なく研究スペースの削減が可能でしょう。

作業にかかる工数の削減だけでなく、担当者が研究室で作業をする必要がなくなり、パソコンなどを使って、外部からリモートでの研究作業ができるという効果も期待できます。



実験データを一元管理する

ロボットやAIを使って実験に必要なデータや情報を収集し、分析して一元管理することが可能です。

実験では、検体などの材料以外にも、実験器具や実験室の温度や湿度といった様々なデータを取得し、管理する必要があります。研究自動化システムの導入により、それらのデータを一つにまとめると共に、多様な角度からの分析ができるようになるでしょう。

近年著しい進化を遂げているAIを導入し、作業の効率化を進める動きも強まっています。

これまでのデータをAIに与え、新たな実験手順や解析方法、改善策を提案させることが可能です。もちろん、データの可視化や整備にもAIを利用できます。また、AIと連携したシステムを構築して、手間のかかる作業の工数を減らし、効率的に研究を進めることもできるでしょう。




研究開発を自動化するメリット


研究開発においては地道な作業を日々繰り返すことで、新たな発見や技術を創出しています。自動化技術を導入することで、これまでは取り組めなかった作業が可能になるでしょう。また、効率的に作業が進むことでさらなる技術の発展が期待できます。

ここからは、研究開発を自動化することによって得られる主なメリットを3つ見ていきましょう。



実験の再現性が向上する

研究自動化で得られるメリットの一つとして、実験の再現性が向上することが挙げられます。

開発作業においては、一定の条件下で実験を繰り返すことも多く、手作業で同じ作業を行うのは難しいものです。また、常に同じ人が実験を担当するとも限りません。

自動化すれば容易に実験を複数回実施でき、再現性の向上が期待できます。さらにはヒューマンエラーや、実験データを不正に取り扱われることも防止できるでしょう。



テストコストが削減できる

研究自動化の導入により、テストに関するコストが削減できるのもメリットとして挙げられます。

従来の研究作業では、小さな実験を積み重ねていき、それをまとめつつ開発を進めるのが主流でした。また、多くの研究員が手作業で行っていたので、テストや分析作業にかかる人件費だけでなく、作業スペースや光熱費などもコストに含める必要がありました。

現在ではAIやロボットの導入により、少ない人数でテストを実行でき、手作業の削減が可能です。さらには、施設の省スペース化や光熱費などを抑えられることで、テストにかかるコストの削減効果も見込めるでしょう。



人よりも高速で実験できる

人間よりも高速、かつ効率よく実験が進められるのも、研究自動化の導入に伴うメリットです。

ロボットやAIの導入により、膨大なデータを漏れなく着実に収集し、高品質な実験を行えます。また、人の手作業よりも実験結果の解析スピードが上がり、研究サイクルの向上にも役立つでしょう。

自動化することで、研究者がこれまでデータ収集や実験に割いていた時間を研究作業にあてる余裕もでき、クリエイティブな発想が出しやすい環境になることが期待できます。




研究自動化において導入すべき設備


これからの研究開発において、業界では自動化の流れが加速していくと言われています。実験に必要な周辺機器の導入により、より優れた研究環境のもとで、効率的に作業を進めることが可能になるでしょう。

ここからは、研究自動化を進めるためにどのような設備を導入すればよいのか、主なものを3つ紹介します。



人の手の代わりになるアームロボット

研究自動化において代表的な導入設備の一つに、アームロボットが挙げられます。

アームロボットは人間の手作業を代わりに実施でき、確実性や再現性に優れているのが特徴です。さらに、滅菌された環境を必要とする場合にも、研究室内で無人のまま実験ができるというメリットもあります。

実験回数や作業内容を細かく設定できるため、より正確な作業が可能になるでしょう。



液体全体をしっかり混ぜる加圧プロセッサー

加圧プロセッサーは、主に液体を扱う研究で導入が進んでいる設備です。

液体の調合や攪拌(かくはん)を得意とし、手作業で発生しがちな攪拌ムラや沈殿といった失敗を軽減する効果があります。

粘度の高い液体も取り扱い可能で、サンプル抽出といった要望に応じられる設備など、サイズや機能は様々です。また、研究内容に適した加圧プロセッサーを導入することで、より緻密な研究開発が可能でしょう。



研究室全体を自動化する自動化システム

ロボットなどの機材だけでなく、AIを用いた自動化システムの導入も、研究自動化に役立ちます。

​​​​​​​膨大な実験パターンをAIに管理させることで、材料データの管理から実験の順序、実験結果を記録し、包括的な研究開発が可能です。さらに、データの分析や次の研究手順といった、これから実施するとよい研究内容も提示してくれます。

自動化システムの導入により、効率的にデータを管理するだけでなく、これまでの研究手順を改善する効果も期待されるなど、導入する研究者が増加中です。




研究自動化の現状の課題


研究者の負担を軽減し、より効率よく正確な実験に貢献する研究自動化ですが、現時点では課題も残っています。


主な課題は以下の通りです。

  • 研究者と設備をつなぐ知識を持つ技術者の不足
  • 複数のAIシステムとロボットを連携させる技術のスキル不足
  • トラブル発生時の対応フローが未完成
  • 実験をアウトソーシングする際のルールが未整備

研究自動化を進めるためには、新しい技術を取り入れると共に、従来の方法で実施した実験データもうまく活用し、段階的に自動化を進める必要があるでしょう。




自動化した環境で効率的に研究しよう


研究自動化(ラボラトリーオートメーション)とは何か、自動化によるメリットや導入方法、具体的な導入設備を紹介し、あわせて現状における研究自動化の課題を解説しました。

研究に使用するデータは近年増加傾向で、人の手による作業では効率的な研究をできない場合があります。また、予期せぬエラーの発生や、担当者の違いによる結果の誤差への対応が遅れてしまえば、研究そのものの遅延にもつながりかねません。

AIやロボットを使える部分に自動化を組み込むことで、研究者は分析作業や新たな研究に多くの時間をかけられるようになります。残業代などの人件費や、設備導入による光熱費や固定費の削減にも役立つことでしょう。

これまでの研究開発のあり方を見直し、次世代に向けた自動化をぜひ検討してください。


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